- 家が古く耐震基準に適合していない
- 津波到達予測地点である
- 水害が想定される地域のマンションなどの低層階である
- その他地盤や土砂崩れなどのリスクで自宅倒壊の恐れがある
1次の備えとは、本来災害が発生した際にまず家から退避し、災害が落ち着くまで過ごす事を想定した備えです。
その後自宅へ戻れる人は自宅避難へ、避難所に移動する為に荷物を取りに自宅へ行く方も(二次の備え)
何らかの事情で自宅へ戻れない人はそのまま避難所へ移動する事になります。
ここで想定されている方は、そもそも自宅避難が使えない方向けです。
自宅倒壊や津波のリスクがある場合は、1次の備えと言ってもある程度長期化する見通しも立てなければいけません。
「指定緊急避難場所」と「指定避難所」は違います。
緊急避難場所は津波などの災害から逃げてやり過ごす場所(高台や津波タワーなど)
避難所は家を失った被災者が生活を立て直すまで過ごす場所です。
大規模な災害だと大勢の方が自宅に戻れない為、避難所に入れない事態も想定できます。
特に津波が到達する地域にお住まいの方は、大部分の避難所自体が使えない可能性もあります。
津波の到達などが予測されている地域に住んでいる場合は、まず徒歩で走って逃げられる高台や津波タワー、緊急避難場所がどこにあるのかを把握し、また家が破壊されてしまった場合は一定の期間どこに退避するべきか考えておきましょう。
近場の比較的安全な場所に信頼できる親戚や友人が居る場合、万が一の時に身を寄せる相談をしておく事も必要かもしれません。比較的安全な場所に住んでいるのが親や兄弟などの親族であれば、二次避難用の防災用品を置かせてもらうのも良いでしょう。
- 荷物はすぐ取り出せる位置に置く
- できればリュックなど両手が空くものに
- 走って逃げる事が可能な重さで内容厳選
- 重要な防災用品は家族ごとに準備
- はぐれた場合の集合場所を決めておく
津波が予想される場合はとにかく迅速に動く事が生死を分けます。
混乱している最中に家族で移動するとなると、はぐれる事も考えられます。
生命に直結する水や食料など、重要な防災用品は必ず家族ごとに分けてもたせる事が大事です。
また、ぜひ考えて欲しいのが子供を留守番させている時に災害が起きた場合です。
お子さん用の非常持ち出しリュックを用意し、親が不在中に災害が起きて自宅が危ない場合、どの荷物を持ってどこへ向かうべきかを日頃から伝え、時折本人がきちんと記憶しているか確認しましょう。
命を守る為にまず準備して欲しいもの
- 飲料水
- 食料
- ホイッスル
- 携帯トイレや紙パンツ型オムツ
- ウェットシート
- 防臭袋
- ラジオ
- 身体を隠せるポンチョやレインウェアなど
- エマンジェーシーシート
- 懐中電灯(ヘッドライトでも可能)
- 身分証明書、健康保険証のコピー
- 重要な人の連絡先(必ず紙で持ち歩く事)
- 小銭(テレホンカードは停電時使用不可)
以下は必要な方のみ
- 常備薬(最低でも一週間分)
- お薬手帳のコピー
- メガネの予備
- 補聴器の予備
- 各種手帳のコピー
これらのものは万が一濡れても使用できるように、フリーザーバッグなどに入れましょう
携帯トイレとオムツ?と思われるかもしれないのですが、避難する場所のトイレは汚染されている可能性が高いですし、簡易トイレを使う場合はどこかに身を隠す必要があります。
若い女性の場合、昼間でも夜間でも災害時は性的被害に合いやすい事が想定される為、同行者が居ない場合は人気のない場所に行くのはおすすめできません。
ですが、オムツなら最悪トイレに行けなくてもその場でなんとかなります。
なお、今から防災用品を揃えるならば、同様の理由でリュックもピンクなど女性とわかるものは避けた方が良いです。もう買っちゃった方はお父さんや旦那さん用にしておきましょう。
必要に応じて追加して欲しいもの
- モバイルバッテリー
- 小型のソーラーパネル
- 救急用品
- ランタン
- 家族の顔や体型が分かる写真
- ウォータータンク
- マスク
- 軍手
- 除菌ウェットシート、アルコール
- 防犯ブザー
- お菓子
- 筆記用具
- ハサミや万能ナイフ
- ガムテープ
- トイレットペーパー(芯を抜く)
- ラップ
- 着替え(性別が分からないように)
- レジャーシート
- エアーマット
- ハサミ
- 爪切り
- 歯磨きシート
- スリッパ
- ゴミ袋
女性向け
- 生理用品
- おりものシート
- 髪をまとめる為のゴム
- クレンジングシート
- 保湿化粧品(小分けパックされたもの)
乳幼児向け
- 調乳不要液体ミルク
- 使い捨て哺乳瓶
- オムツ
- おしりふき
- ガーゼ
- 母子手帳のコピー
- 着替え
※液体ミルクや使い捨て哺乳瓶などは、できれば普段から慣れさせてあげてください
寒い時期に追加
- カイロ
- 防寒着
- ブランケット
他、気付いたものがあれば別途追加していきます。
当たり前の話ではありますが、モバイルバッテリーは常に充電された状態にしておいてください。
ズボラさんは乾電池充電のモバイルバッテリーと乾電池を準備しておきましょう。
手回し充電が出来るラジオなどが良く挙げられますが、正直めっちゃうるさい上に思ったより充電出来ないらしいので避難所で注目を浴びたい方以外には個人的にはあまりおすすめしていません。
同じ理由でソーラー充電が出来る防災用品もありますが、最低でも持ち運び出来る小型のソーラーパネル型でないと実用性には乏しいようです。
ソーラー型のものは夏の向日葵のごとく太陽に直で当たるように向きを調整し続けるのが一番効率が良いので、もしお持ちの方であれば参考にしてみてください。
※盗難リスクが高いようなので目の届く範囲で。
冬場の北陸などの悪条件では使えないと思った方が良いので、乾電池多めに準備しておくのが無難そうです。
北陸の冬…北陸出身ですがほぼ毎日曇りか雪ですもんね…。
お子さんをお持ちの方は好きなお菓子や玩具などを入れておくと良いです。
特に甘味は被災生活の大きな癒やしとなるようです。
最後に
状況的に難しい方も多いのは理解しています。
ですが、特に小さなお子さんが居る家庭ではなるべく安全な土地、もしくは頑丈なマンションなどの二階以上に住む事を心がけてください。
どんなに準備をしていても、どんなに気をつけてはいても、地震発生時に建物が倒壊したら助かる可能性は低くなります。
特に1981年より以前に建てられた建物については震度6強以上で倒壊するリスクが高くなります。
自宅避難が出来る頑丈な家に住む事は、その時点で防災面でかなり有効です。
引っ越しや一軒家を建てるなどで住まいを変える切欠が出来た際は、その土地のハザードマップや引っ越し先の耐震性なども考慮しましょう。